昼が終わろうとしていた。
 大きな落日が地平を覆っている。空が一面に赤い。
 雲や木々や鳥が、黒々と長い影を落とす。

 誰かが独り、それを立ち竦んで眺めていた。
 彼は、まるで一体であるように、その空と同じ色に染まっている。

 ゆっくりと、陽が落ちる。


 紅に染まる彼の頬は、穏やかに微笑んでいた。



(了)






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