「…――カカシさ…ん…? カカシさん……!」
不安げなイルカの声で、カカシは目を開けた。
見ると、イルカが首を仰け反らせて様子を窺っている。カカシはイルカに覆い被さり、抱き締めているままだった。お互い息も整っていない。多分、カカシが気をやっていたのは数秒といったところだったのだろう。
「ああ…ごめん、イルカせんせい…重いね…」
カカシはまだ痺れているような身体を何とか動かして、イルカの上から退いた。
吐き出し尽くして萎えたペニスを、ゆっくりと引き抜く。抜ける前から、中でごぷごぷと音がしている。抜けると、開き切っていた穴が戸惑うように幾度か収縮し、それからとろり、と白濁が流れ落ちてきた。
イルカは腰だけを上げたままの格好だったので、それは重力に従って、会陰から睾丸、腿へと伝っていく。
「く、っぅ……」
不快感に、イルカが緩く首を振りながら呻いた。その口にも、さっき影が放った精液が垂れている。
カカシはそれらをつぶさに見て、心臓を跳ねさせた。
起き上がろうとするイルカを押し止め、腿を伝う己の精液を指で辿る。
「ぅ、なに、やめ、ろ…んんっ……」
イルカは肌を粟立たせ、片手でカカシを止めようとした。拒否するようにアヌスもきゅっと閉じる。
だが、散々穿たれ、大量の精液を注ぎ込まれたそこは、簡単にカカシの指を呑み込んだ。
「たくさん出しちゃったから」
などと言い訳しながら、差し込んだ二本の指を開く。粘着質な音を立てて広がった穴から、とろとろと流れてくる白い液体を、じっと見つめた。
カカシはごくんと唾を飲みこみ、そのまま空いている親指ですぐ下の袋をこりこりと刺激する。
もう片手でペニスに触れてみると、半ばくたりとしているがまだ固かった。
「ごめんね、まだイってなかったね?」
軽く扱いただけで、返事をするようにぐっと大きくなる。
「ふっ、ぅん…」
イルカが気持ち良さそうに息を吐く。するとアヌスがより白く濡れる。
カカシは開いていた指を閉じ、揃えてぐっと押し込んだ。内壁を揉むようにしながら抜き差しし、ペニスを扱く。
「はっ、んん、くっ…」
イルカはもう抵抗する気も無いようで、腰を艶めかしく蠢かせる。
本当は、このままイかせようと、思っていた。
だがイルカの中が柔らかく絡み、指に吸い付いて来る。堪らなかった。
「イルカ……」
カカシは呟くと、指を引き抜き、イルカを仰向けに引っくり返した。どろどろに溶けた目と、刺激がなくなって不満げな顔が見える。
それにもまた興奮し、イルカの太ももをぐっと掴んだ。膝に乗せるように抱え上げる。そして、とろりと白く濡れた尻の狭間に、欲望を押し当てた。
「え、なん…」
先程あれだけ出したばかりのカカシのものの固さに驚いたのか、イルカが首を伸ばして、そこを覗き込んできた。何の意図もない行動だと分かってはいたが、まるで挿入を待ち望まれているような感覚がして、カカシのペニスがよりいきり立った。イルカがたった数センチ、首や目線を動かすだけで、カカシはいとも簡単に煽られる。
押し当てたそこは、少し力を込めただけで、つぷん、と滑らかに入った。
「――んッ」
イルカが思わず、と言うような声を上げたが、苦しそうではない。カカシは満足げな吐息を漏らしながら、一気に奥まで侵入した。
「ひッ!」
衝撃にイルカの背が仰け反り、全身が硬直する。引き締まって浮き出た腹筋に、白く粘液が撒かれた。
「イっちゃった?」
イルカのペニスを撫でると、先端からまだ、どくどくと溢れてきた。手の平全体で包んで扱くと、絞り出されるように、ぴゅ、と数度吐き出す。その度、びくんびくんと大きく震え、カカシを締め付けた。
「ぁ、ぁ…はぁっ」
イルカは目を閉じて、擦れ声をこぼしている。
その顔を見ながら、カカシは、もっとこの人を気持ちよくしたい、と切実に思った。
と、ほとんど意識する間もなく、手が勝手に印を組んでいる。そしてまた影分身を作ってしまった。
「…え……」
気付いたイルカが二人のカカシを見て、信じられないと言うように目を丸くした。
「いや、ほらさっき、イルカせんせがしてくれたから。今度は俺が」
カカシは急いで言い訳したが、イルカは意味が分からないのか、カカシと影を見て固まっている。
カカシは、その隙に、イルカの片足を持ち上げ、挿入したままぐるりと反転させた。そのまま上半身を持ち上げて、膝立ちにさせる。
「ぅわっ!」
急に不安定な格好にされたイルカが上体をよろけさせる。カカシがその腰と肩を支えると、影も心得ていて、それを手伝った。イルカも膝を広げ、カカシと影のそれぞれに手を伸ばして安定を図る。
「大丈夫? つかまっててね」
カカシが息を吹き込むように、耳元で言った。そのまま耳に舌を伸ばしながら、腰を緩く使い出す。
「あっ…ちょ、っと…!」
イルカは慌てて逃れようとするが、よろけてしまう。その上、正面から影が押さえていて、逃げる所がなかった。
「ダメじゃない、ちゃんとつかまって?」
影が言って、イルカの頬に口付ける。
カカシはそれを見て眉を寄せ、不快を表した。「イルカ、こっち」と、イルカを引き寄せて唇を合わせる。無理矢理首を曲げさせられたイルカが、苦しげな声で抗議した。しかし入り込んだカカシの舌が熱心な愛撫を施すと、徐々に大人しくなっていく。
「じゃあ、俺はこっちね」
彼らの様子を見て、影は微笑い、すっと屈みこんだ。
イルカの腹とペニスは、さっき吐き出したものでどろどろに汚れている。それを舌で丁寧に舐め始めた。
竿に垂れた白濁を舐めてから、先端を咥えて吸い上げる。微かに勃ち上がりかけたそれを手の平でやわらかく刺激しながら、震える腹筋に沿って舌を這わせた。
「…んっ、あッん」
イルカが、カカシから唇を離して身悶えた。離そうとしたのか続きを望んだのか、影の頭に両手をやって、つかまる形になる。
そこを逃さず、カカシが後ろから腰を打ち付けた。
「ああっ、ぁ、アっ…!」
イルカが背を仰け反らせて喘ぐ。
それで突き出された胸を、影が舌で弄る。限界までしなった背が、びくびくと震えた。
「アッ、ぁ、はッ、や、め…ぁッ!」
イったばかりの身体には強過ぎる刺激なのだろう、苦しげに短い呼吸を繰り返す。だが、それに反してアヌスは、イイ、と言うようにぐねぐねとカカシを揉みこんでくる。
「はッ、イルカ…きもちいい、よ…」
カカシが、イルカの耳を甘く噛み締めて囁いた。
「じゃあ、イルカせんせも気持ちよくしてあげなきゃね」
影は言いながら、イルカの固くしこった両の乳首をくりくりと捏ねあげていた。
その手はそのままで、頭だけ下に下ろす。そして、もう完全に勃ち上がって、カカシの責めにふらふらと揺れていたイルカのペニスを、ぱくりと咥えた。
「あッ! や、ぁっ!」
「くッ!」
イルカとカカシが同時に声を上げる。イルカが前への刺激で震えたせいで、内部がきつく締まったのだ。
カカシは唇を噛み締め、イルカの奥を、強く激しく抉るように穿ち始めた。
尻を打つ音と、じゅぶじゅぶと精液の泡立つ音が派手に鳴る。それに負けじと影が、頭を上下してイルカのペニスを吸いあげて水音を立てた。
「ぁ、だめ、もぅ…!」
イルカが高い声を上げて、腰を痙攣させた。
影の頭が、びくりと揺れる。それから、吸い付くように頬を窄めた。
「あ、アアァーッ!」
イルカが悲鳴じみた声で泣いている。
それを聞きながら、カカシは腰を強く打ち付ける。影も、イルカの乳首とペニスを弄り回すことを止めなかった。
「やッ、め…! イって、る、からっ…! ぅあ、ぁッ」
ガタガタと、イルカが全身を暴れさせる。
それを前後からカカシと影が押さえ付けた。奥を深く穿ち、ペニスを吸い上げる。
「あっ、はぁ…ひッ、ィ…!」
イルカは、死に際の者が放つような、か細い声を上げて泣きながら、腰を振った。前へ行けば影がペニスを喉奥で吸い、後ろへ引けばカカシがアヌスを突き上げる。
「はぁッ、ぁあぅ! しぬぅ…も、らめえ…!」
イルカの身体は壊れたようにがくがくと痙攣し、舌を突き出して唾液を漏らした。
「イルカ、ッ…! ッ!」
カカシは熱いイルカの身体を抱き締め、突き出された舌を絡め取りながら、ただもう本能のままに腰を押し当てた。
射精は長く、激しかった。最奥へ叩き付ける勢いで吐き出す。その度イルカは中をうねらせ、押し出されるようにびゅくびゅくと射精した。
*
そのまま気絶してしまったイルカを抱えて、カカシは青ざめた。
「やりすぎた……」
イルカは腹や胸、尻や腿など全身白く濡れ、顔は涙と唾液でぐちゃぐちゃだった。
カカシはその身体を、いそいそと清める。まだピクピクと小さく痙攣していたりなどして大変眼福、と同時に、とても目に毒だった。
その内、イルカが目覚めた。
イルカは、カカシの顔を見ると、唇をへの字に曲げて尖らせた。何だか、悔しげな、納得のいってないような表情に見える。
が、多分怒っているのだと思ったカカシは、謝りまくった。
最後には、
「だってあんまり楽しくて、気持ち良くて」
とか何とか言って、半べそかきながら土下座した。
すると、
「きもちよかったんなら、いいです」
何だかまだちょっと納得いってない声色だが、そう言ってくれた。
「ごめんね」
カカシがもう一度謝ると、イルカは怠そうに腕を持ち上げて、ぽんぽんとカカシの頭を優しく叩いた。
それから引っぱられ、胸に抱き寄せられる。イルカの胸に、ぴたりと頬が寄り添った。
「もう寝てください。ね」
寝つきの悪い子どもを相手にしているみたいに言われて、くすぐったかった。じっとしていると、とんとん、と穏やかなイルカの心音が聞こえる。
「誕生日、おめでとうございました」
囁くやさしい声も、胸から直接聞こえた。
だからカカシは、目の前の乳首に色々したい、なんて考えながらも実行せずに、ぐっすりと眠れた。
「らめえ」って言わせるの、夢だったんだぁ。
……他に言うことは特にないです。